解雇権濫用法理とは

解雇権濫用法理とは何ですか?
解雇権濫用法理とは、「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない解雇は、その権利を濫用したものとして無効とする」という考え方です。
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解雇権濫用法理とは

「普通解雇と懲戒解雇」でも解説したとおり、この2つは別のものです。

普通解雇は、労働者側の債務不履行を理由に労働契約を解消することをいいます。一方、懲戒解雇は、労働者の重大な企業秩序違反に対する罰として行うものです。

「解雇権濫用法理」とは、「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして無効とする」というルールです。

労働者保護の観点からみて、その解雇が過酷でないかどうかを、あらゆる事情を考慮して判断するという考え方です。

この考え方は、過去の多くの裁判例の積み重ねによって確立されたものです。
そして、より明確なルールにするために、平成16年1月の改正労働基準法で、「解雇権濫用の法理」が法律に明文化されました。(労働基準法第18条の2)
そして、平成20年1月には労働契約法が施行され、「解雇権濫用の法理」は労働契約法第16条に移し替えられました。

客観的に合理的な理由とは

では、ここでいう「客観的に合理的な理由」には、具体的にどのような理由を指すのでしょうか。

「客観的に合理的な理由」の具体例は、以下の4つに大別されます。

  1. 労働者の労務提供の不能、労働能力や適格性の欠如・喪失
  2. 労働者の企業秩序違反の行為
  3. 経営上の必要性に基づく理由(整理解雇など)
  4. 労働組合による解雇の要求

1.については、「休職の判断基準」でも解説したとおり、たとえば、交通事故で不幸にも植物人間のような状態になり回復が不可能な場合は、休職制度を適用しても職場復帰できないので、解雇規定が適用されると考えられます。

2.については、通常、企業秩序違反には懲戒処分が検討されますが、懲戒処分がなされる代わりに普通解雇がなされる場合です。
懲戒解雇には「罰」という性質がありますが、普通解雇には、この性質はありませんので、事案によっては普通解雇が検討されます。

3.については、人員整理をしなければ会社がつぶれてしまうような場合です。
経営不振による人員整理を、一般的に「整理解雇」といいます。
整理解雇は、労働者には責任がありませんので、「整理解雇の4要件」という厳格な要件が求められます。

4.は、会社と労働組合との労働協約において、労働組合に加入しない者や組合員ではなくなった者を解雇する義務を負うという「ユニオン・ショップ」を指しますが、まれな事例です。

会社と労働者が、解雇について争った場合には、まずは上記のような「客観的に合理的な理由」があったかどうかが検討されることになります。

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