労働時間に関するQ&A
「所定労働時間」と「実労働時間」の違いは何ですか?
Answer
「所定労働時間」とは、就業規則で会社が定めた時間のことであり、「実労働時間」とは、従業員が実際に働いた時間のことをいいます。
目 次
- 時間外労働の起算点
- 所定労働時間主義
- 実労働時間主義
時間外労働の起算点
労働時間を管理するにあたり、時間外労働の起算点が、どの時点からなのかということは、大きな問題となります。
時間外労働の起算点の考え方には、「所定労働時間主義」と「実労働時間主義」の2つがあります。
所定労働時間主義
所定労働時間とは、就業規則で会社が定めた時間のことであるため、「所定労働時間主義」とは、労働契約上の形式的な労働時間規定をベースとして時間外労働を取り扱う方法のことをいいます。
実労働時間が何時間であろうと、始業時刻より前の労働を「早出残業」として時間外労働扱いし、終業時刻より後の労働を「残業時間」として取り扱うことになります。
実労働時間主義
一方、実労働時間とは、従業員が実際に働いた時間のことをであり、「実労働時間主義」とは、実際の労働時間を基準に時間外労働の取り扱うという考え方です。
したがって、始業時刻以前に労働したとしても、その分の時間を早退した場合は、時間外労働として扱いません。