社員の誕生日は個人情報?

社員の誕生日は個人情報?

社員から、社内新聞に誕生日を載せないで欲しいと言われてしまいましたが、どう対応したらよいですか?

→ 社員の誕生日を社内新聞に掲載しようとする場合は、トラブル防止の観点から、本人の承諾を得て実施した方が実務的だと思います。

目 次

  • 個人情報とは
  • 事例詳細

個人情報とは

  • 生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述などによって特定の個人を識別できるもの
  • 個人情報であれば、個人情報取扱事業者は、雇用管理情報を取り扱うに当たり、その利用目的を可能な限り具体的に特定しなければならない

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事例詳細

当社では、月に1回社内新聞を発行し、社内掲示板と社内イントラネットへ掲載しています。今年度からの試みとして、お祝いの意味を込めて、当月に誕生日を迎える社員の誕生日と氏名を掲載することにしました。

「ねぇねぇ、B子。あなたが嫌いな営業部のCさんって、B子と同じ誕生日みたいよ。」

「えぇ~!!なにそれ、どういうこと?!どうしてA子が知っているのよ?」

「今月の社内新聞に載っていたから、B子とCさんの誕生日が同じだって分かったのよ。」

「社内新聞って、私全然読んでないから、気付かなかったわ。すごく嫌なんだけど・・・。」

「そうよね~。Cさんから『B子、同じ誕生日なんだって?』なんて話しかけられそう。」

「なんで誕生日なんて載せてるんだろう・・・。ちょっと、総務部長に聞いてくる!」

こうしてB子は、総務部長に確認しに行きました。

「総務部長、少しお時間よろしいでしょうか?お話ししたいことがあるんですが!」

「どうしたんですか?B子さん。今、時間がありますが、立ち話でよろしいですか?」

「大丈夫です。今月の社内新聞に、私の名前と誕生日が載っていることについてです!」

「今月が誕生月の人を載せているはずですが、もしかして間違っていましたか・・・?」

「別に間違ってはいません。そうではなく、なぜ載っているか聞きたいのですが!?」

「なぜって、今年度から、お祝いの意味を込めて、載せるようにしたんですよ。」

「私は、自分の誕生日を載せることに対して、許可した覚えはありませんよ!」

「許可って…お祝いの意味で載せているんですから、いいじゃないですか。」

「勝手に載せるなんてハラスメントじゃないですか?!それに誕生日だって個人情報ですし、お祝いだからといって済む問題ではありません!!!」

「だ、だから、年齢は知られたくないかと思って、誕生月と日だけで年は載せてないんだよ。」

「そういう問題ではなく、とにかく社内には自分の誕生日を知られたくないんです。」

「うーーーん。誕生日が知られたくないって、そういうものなんですか・・・?困りましたね・・・。」

「今からでもいいですから、私の名前と誕生日を削除していただけませんか?」

「そうですかーーー。分かりました・・・。すぐに削除するように指示します。」

社内新聞に誕生日を許可なく掲載できる?

お祝いの意味で社内新聞に誕生日を載せることが、ハラスメントに該当するとは思えませんが、誕生日が個人情報にあたるかどうかの検討は必要です。

「個人情報」とは、「個人情報の保護に関する法律」によると、生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述などによって特定の個人を識別できるもの(他の情報と容易に照合することができ、それによって特定の個人を識別することができることとなるものを含む)と定義されています。

要するに、①個人に関する情報であり、かつ②特定の個人を識別できるものが、「個人情報」となります。

個人に関する情報には、代表的なものとして、氏名、生年月日、性別、住所等がありますが、それ以外にも、電話番号、勤務先、職業・職種、財産、所得といった情報も含まれます。そして、特定の個人を識別できるものであれば、それは「個人情報」となります。

その点、誕生月は個人に関する情報ではありますが、それだけでは特定の個人が識別されません。しかし、氏名や当社の社員であること等の情報と組み合わせて使用する場合には、特定の個人を識別できるため、「個人情報」となります。

個人情報であれば、個人情報取扱事業者は、雇用管理情報を取り扱うに当たり、その利用目的を可能な限り具体的に特定しなければならないとされています。(法第15条1項)

「可能な限り具体的に特定しなければならない」とありますので、個別具体的な利用目的を詳細に列挙するまでは必要ありませんが、ガイドラインによれば、抽象的であっても雇用管理情報の取り扱いが利用目的の達成に必要な範囲内か否かを実際に判断できる程度に明確にするものとされています。要するに、利用目的の達成に必要な範囲内か否かをめぐって会社と本人との間で争いとならない程度に明確にすることが必要ということです。

今回の事例では、現にトラブルになっているので、今後も、社内新聞へ誕生日の掲載しようとする場合は、トラブル防止の観点から、本人の承諾を得て実施した方が実務的だと思います。

個人情報の取り扱いについて正しく定めておかないと、不要なトラブルに発展する可能性があります。

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