健康診断を受診した時間の割増賃金は?

社員に健康診断を受診させる時間は、労働時間にあたるのでしょうか?
受診させる健康診断が、一般健康診断か特殊健康診断かによって異なります。
労務問題一発解決バイブル無料購読

無料!経営者必見!
「労務問題、一発解決!」奇跡のバイブル
いますぐ会社を守る準備をしよう!

このコンテンツの目次
  • 一般健康診断の場合
  • 特殊健康診断の場合
  • 事例詳細

一般健康診断の場合

  • 一般的な健康の確保をはかることを目的として、事業者にその実施義務を課したものであり、業務遂行との関連において行われるものではないので、その受診のために要した時間については、当然には事業者の負担すべきものではない
  • 原則として、賃金の支払い義務を負う労働時間ではない

特殊健康診断の場合

  • 事業の遂行にからんで当然実施されなければならない性格のものであり、それは所定労働時間内に行われるのを原則とする
  • 特殊健康診断の実施に要する時間は労働時間と解されるので、当該健康診断が時間外に行われた場合には、当然割増賃金を支払わなければならない

人事労務管理の情報提供サイト
アンカー・ネット
人事労務に役立つ情報や書式を無料でGETできます! アンカー・ネットの詳細 →

事例詳細

当社は、コンピューターシステムの開発を行っている、20名程度の中小企業です。

先月当社では、従業員全員に対して、1年に1回の定期健康診断を実施しました。

本当は休日に実施したいところですが、さすがに従業員からクレームが出そうなので、当社では、労働日に交替で実施することにしています。

A社員

今年も健康診断の季節だなー。しかし、今年の健康診断は、受診時間がずいぶん早いよな。

B社員

あーそうだなー。去年は確か10時からだったと思ったけど、今年は8時からだからね。

A社員

うちの会社は始業が10時だから、いつもより2時間も早く出なきゃいけないってわけだなー。

B社員

それは大変だ。俺は会社より健診場所の方が少し近いから、おたくよりはまだマシだわ。

A社員

ところで、健康診断ってのは、会社の命令で受診するんだから、その時間って労働時間になるんだよなー?

B社員

どうだろうなー。でも去年は10時から健康診断だったけど、その時間分の賃金は支払われていたなあ。

A社員

・・・ということは、今回は8時からだから、早出残業の対象になるってことだな。

しかし、その後の給料日に給与明細を見ても、健康診断を受診した時間の割増賃金は支払われていません。

A社員

総務部長。先日受診した健康診断の時間に対する割増賃金が支払われてないんだけど、これは一体どういうことなの?

総務部長

何を言っているんだい。今までも、そんなもの支払ったことなんて一度もないよ。

A社員

そうですかー。去年はちゃんと支払われていましたよ。間違えちゃったんじゃないの?

総務部長

去年は就業時間中に実施したこともあって、賃金を控除しなかっただけで、就業時間外に実施したからといって、別途賃金を支給することは、これまでもしていないよ。

A社員

へーそうなんですかぁ? それで本当にいいんですかねぇ? どうもしっくりこないなー。

さて、健康診断は、労働安全衛生法によって会社に実施義務が課せられているものです。

健康診断の種類によって扱いが違う?

法定の健康診断といっても複数の種類があるのですが、主に、2つに大別できます。

  1. 一般健康診断
  2. 特殊健康診断

1.の一般健康診断には、常時使用する労働者に対して、1年以内ごとに1回行うことが必要とされている「定期健康診断」や、深夜時間帯を含む業務に常時従事する労働者に対して、配置換えの際や6ヶ月以内ごとに1回行うことが必要とされている「特定業務従事者の健康診断」等があります。

2.の特殊健康診断とは、有機溶剤等を取り扱う有害業務に常時従事する労働者に対して、配置換えの際や6ヶ月以内ごとに1回、特定の項目について行うことが必要とされている「特殊健康診断」や「じん肺健康診断」等があります。

では、このように、会社に実施義務が課せられている健康診断ではありますが、実施した場合の時間は、労働時間になるのでしょうか。

厚生労働省は、1.一般健康診断については、以下のように述べています。

一般的な健康の確保をはかることを目的として、事業者にその実施義務を課したものであり、業務遂行との関連において行われるものではないので、その受診のために要した時間については、当然には事業者の負担すべきものではなく労使協議して定めるべきものであるが、労働者の健康の確保は、事業の円滑な運営の不可欠な条件であることを考えると、その受診に要した時間の賃金を事業者が支払うことが望ましいこと。

つまり、原則として、賃金の支払い義務を負う労働時間ではないということになります。

一方で、2.特殊健康診断については、以下の通りです。

事業の遂行にからんで当然実施されなければならない性格のものであり、それは所定労働時間内に行われるのを原則とすること。また、特殊健康診断の実施に要する時間は労働時間と解されるので、当該健康診断が時間外に行われた場合には、当然割増賃金を支払わなければならないものであること。

つまり、一般健康診断とは異なり、明確に労働時間であるとされています。

このように、実施する健康診断によって、それが労働時間になるのか否かの判断が異なるのです。

なお、健康診断については、会社の管理責任が問われることにもなりますので、就業規則の規定による懲戒処分をもってしても、確実に受診させることが肝要です。

健康診断について正しく定めておかないと、不要なトラブルに発展する可能性があります。
就業規則への具体的な記載方法は、以下のセミナーで詳細を解説しています。
セミナー参加者特典として、無料個別相談で疑問点をすべて解消することもできます。


「会社を守る就業規則」徹底解説セミナー

「会社を守る就業規則」徹底解説セミナー

竹内社労士事務所の代表である竹内が、最新の法改正や労働事情を踏まえ、2021年度版に改訂した最強の就業規則をベースに、法的根拠やトラブル事例、判例などを豊富に交え、会社を守るポイントをわかりやすく解説します。

「会社を守る就業規則」徹底解説セミナー開催予定

2022/12/09(金)受付開始 9:00 セミナー開始 9:30~16:30 空有
2023/01/13(金)受付開始 9:00 セミナー開始 9:30~16:30 空有


就業規則セミナー
就業規則マニュアル(正社員用)
就業規則マニュアル(非正規社員用)

オンライン動画「会社を守る就業規則」徹底解説セミナーのご視聴方法

社長を守る会の方は、「アンカー・ネット」会員マイページにログイン
するだけで、すべてのコンテンツを、購入することなくご利用になれます。


社長を守る会以外で会員マイページをお持ちの方は、
下のボタンからログインして、オンライン動画のご購入とご視聴が可能です。

会員ログインして購入

当サイトで初めてご購入される方会員マイページをお持ちでない方は、
最初に、下のボタンから無料会員登録を行ってください。

会員登録後、上のボタンまたは会員マイページ内からご購入いただけます。

新規会員登録して購入


労務問題一発解決バイブル無料購読

無料!経営者必見!
「労務問題、一発解決!」奇跡のバイブル
いますぐ会社を守る準備をしよう!

改正育児介護休業法レポート
労務問題解決のカテゴリー
面接・採用 配転・異動 退職・解雇
服務規律 ハラスメント 労働時間
年次有給休暇 賃金・退職金 健康問題
懲戒処分 損害賠償 労働条件変更