懲戒処分に関するQ&A

懲戒規定があれば、自由に懲戒処分ができますか?

Answer

一定程度の範囲で懲戒処分の根拠とはなり得ますが、だからといって使用者は自由に懲戒処分をなし得るというものではありません。

懲戒処分はあくまでも制裁罰ですので、懲戒事由とのバランスを慎重に判断されなければならず、一度の遅刻や些細なミス程度で直ちに懲戒処分を適用するのは懲戒権の濫用にあたると考えられています。

目 次

  • 懲戒規定
  • 懲戒権の濫用

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懲戒規定

使用者が懲戒処分という特別の制裁罰を科すためには、その事由と手段とを就業規則に定めて、労働契約の内容とすることが必要です。

労働基準法が、使用者に対して制裁の制度を設ける場合には、就業規則に明記すべきことを要求している(労働基準法第89条第1項9号)のも、このような趣旨によるものと考えられます。


懲戒権の濫用

ただし、就業規則に懲戒の種類、および事由が定められていたとしても、懲戒処分の根拠とはなり得ますが、使用者が自由に懲戒処分をなし得るということではありません。懲戒処分は、あくまでも制裁罰ですので、懲戒事由とのバランスを慎重に判断しなければならず、例えば、一度の遅刻や些細なミス程度で、直ちに懲戒処分を適用するのは、懲戒権の濫用にあたると考えられています。

よって、単に就業規則に規定されている懲戒事由に該当するからといって、使用者が当該行為や被処分者に関する情状を適切に斟酌せずに、重すぎる量刑を科した場合には、懲戒権の濫用として無効となります。

特に、懲戒解雇は再就職が困難になり、退職金が減額・没収され雇用保険の給付が、3ヶ月間制限されるなど、従業員にとっては不利益の大きい処分なので、その他の懲戒処分より注意が必要です。

懲戒処分が無効とされるケースとしては、該当する事実が存在せず、本人が潔白であるという場合に限らず、懲戒に値する事実は認められるが、「懲戒解雇又は諭旨解雇の事由とするには、なお不十分であると言わざるを得ない。」(日本鋼管事件 最高裁 S49.3.15)等の判例にも見られるように、違反行為と懲戒処分とが不均衡とされている例が少なくありません。

そのため、労働契約法第15条でも、「使用者が、労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、当該懲戒は無効とする」として、懲戒権の濫用について定めています。


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