試用期間の延長
- 試用期間中に、その試用期間を延長することはできますか?
- 試用期間を延長する場合は、就業規則に規定があるか、延長することもあると採用時に合意していなくてはなりません。
このコンテンツの目次
迷うなら試用期間を延長する
試用期間は、新しく採用した者の適正をみて、本採用するか否かを決定するために設けるものです。
試用期間中に本採用するかどうかを決めかねるとき、迷いながら本採用するのはよくありません。
会社にとっても、あわない会社で働く労働者にとっても、いいことはありません。
本採用するかどうかを決めかねているならば、試用期間を延長するという方法があります。
就業規則の規定か採用時の合意か
しかし、試用期間の延長は無条件でできるものではないのです。
就業規則に規定があるか、延長することもあるということを採用時に労働者と合意していなくてはなりません。
就業規則に規定しておくことは、統一的・画一的に労働条件を定めることになります。
したがって、所定の試用期間では本採用の諾否の判断ができない場合を想定して、試用期間を延長することがある旨を就業規則に定めておくとよいでしょう。
延長したとしても長くて1年
「試用期間の最長の期間」で解説したとおり、試用期間は、長くても1年が妥当です。
試用期間を延長したことにより、その長さが結果的に1年を超えるということになると、民法第90条の公序良俗に抵触するおそれがあります。
本採用するかどうか決めかねるときであっても、試用期間を延長する場合には1年を超えないようにしましょう。