従業員間の金銭貸借のトラブルを防ぐには?

従業員同士の金銭の貸し借りによるトラブルを防ぐには、どうすればよいのでしょうか?
就業規則に規定し、「就業規則で禁止されているから貸せない」という口実を作ってあげるとよいでしょう。
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このコンテンツの目次
  • 就業規則に規定する
  • 就業規則を周知する
  • 事例詳細

就業規則に規定する

  • 就業規則の服務規律内で、「金銭の貸し借りを禁止する」、「保証人になることを禁止する」と規定しておく
  • 「就業規則で禁止されているから貸せない」と、断るための切り札を作ってあげる

就業規則を周知する

  • 社員研修等で、従業員同士の金銭の貸し借りは禁止していることを話して周知しておくことも重要

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事例詳細

機械メーカーに同期で入社したA君とB君は、10年間、同じ工場の生産ラインで働いていました。

仕事ではお互い協力し合って業務をこなし、休憩時間には雑談をしたりもする仲のよい2人でしたが、性格は正反対で、A君は至って質素な生活を送る一方、B君は根っからのギャンブル好きで、お金の使い方に派手なところがありました。

そして、ある日の休憩時間中のこと・・・。

B君

A君、俺、今月ピンチなんだけどさ、ちょっとお金貸してくれないかな?

A君

え? いきなりどうしたんだい? 少しなら考えてみなくもないけど、いくら?

B君

悪い、10万!! 奥さんにアクセサリーでもプレゼントしようかと思って競馬で稼ごうと思ったら、逆にスっちゃってさ。今月の家賃を滞納しそうで、奥さんにバレたらヤバイんだよ。今度の給料日には絶対に返すから! 頼むよ!

A君

えっー! 10万円も!? いや~、僕、そんな大金はちょっと・・・

B君

今回だけだから! こんなこと頼めるのはA君しかいないんだよ。この通り! 給料が入ったら絶対返せるから!

A君

そういわれてもなぁ、僕も来月子どもが生まれるから、けっこうお金がかかるし・・・やっぱり10万も無理だよ・・・。

といいつつも、お人よしのA君は悩んだ結果、B君との長年の付き合いもあって断り切れず、仕方なく応じることにしました。

しかし翌月・・・。給料日になっても一向に貸した10万円を返す様子がないB君。A君が休憩時間に話しかけようにもB君が避けているようでなかなか話をするタイミングがつかめません。

おかしいと思ったA君が調べてみたところ、B君は社内の複数の同僚からも多額の借金をしていたことが判明しました。

結局A君の貸したお金も返ってくることはなく、日常の業務にも支障が出るほど人間関係が悪化してしまいました。

お金のトラブルには注意が必要

金銭の貸借

こういった従業員同士の金銭の借り貸しは、「私人間の金銭貸借契約」ですので、本来であれば会社が関与する事柄ではありません。

しかし、仲のよい同僚であったり、上司からの依頼であれば、なかなか断ることができずに、ついお金を貸してしまうこともあるようです。

金の切れ目は縁の切れ目といわれているように、一度お金でもめると人間関係は確実に壊れてしまいます。

人間関係の悪化は、業務に支障が出ることにもなりかねませんので、従業員同士の金銭トラブルは、防止したいところです。

では、会社側でどのような予防策を講じることができるでしょうか。

それは、就業規則の服務規律内で、「金銭の貸し借りを禁止する」ことです(同時に保証人にならないことも規定しておくとよいでしょう)。

会社のルールとして、従業員同士の金銭の貸し借りを禁止しておくことで、A君のように、お人よしで借金の依頼を断りきれないタイプの従業員でも、「ごめん、貸してあげたいんだけど、会社の就業規則で禁止されているから貸せないんだ。」と、断る口実に使うことができます。

依頼を断り切るのが難しい場合がありますので、このように会社側で断るための切り札を作ってあげるとよいでしょう。

就業規則で明文化し、周知すること!

また、就業規則で明文化しておくことも大切ですが、規定するだけではなく、社員研修等で、従業員同士の金銭の貸し借りは禁止していることを話して周知しておくことも重要です。

ただし、禁止とはいえ、たまたま財布を忘れたりすることもあるでしょうから、普段の食事代程度の低額の金銭を貸すことまでは個人の判断に任せてよいかと思います。

会社の配慮で防げるトラブルはできるだけ防ぎ、円滑な業務遂行のために円滑な人間関係を保てるようにしたいものです。

服務規律について正しく定めておかないと、不要なトラブルに発展する可能性があります。
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