未払い賃金など求め、元三次支店長が武富士を提訴

武富士三次支店(三次市十日市南1)の元支店長、松下みゆきさん(45)が1日、勤務当時、過酷な営業ノルマを課されて精神的苦痛を受けたうえ、十分な残業代が支払われなかったとして、同社に慰謝料と未払い賃金など約2200万円の支払いを求め、広島地裁に提訴した。

訴状などによると、松下さんは同支店長だった02年8月~03年5月、貸付額を1カ月で3600万円増やすよう義務付けられたり、取り立てなどの電話を1日600件かける厳しいノルマを課され、達成できない時はののしられた。本社から業務指導に来た社員が、私有の携帯電話の電話先などを勝手に調べ、血圧が不安定になったりしたという。また、松下さんは毎月100時間を超える残業をしていたが、ろくに残業代は出なかったという。

松下さんは会見で、同社が無理な貸し付けをして多くの客を多重債務に陥らせていたなどとも指摘した。

武富士広報部の話 訴状を見ていないので、コメントできない。

2004/04/02 毎日新聞