労働新聞記事
2008/07/14---人事学
労働時間の始点と終点
労働時間管理には、タイムレコーダーを使用するケースが多い。入門してすぐ脇に打刻場所があるのと作業場に設置されている場合とでは、時間的ロスは大きい。ただ、労働時間の開始は使用者の支配下に置かれてからであり、入門後職場までの歩行や着替えは、労働力提供の準備行為とはみなされない。タイムカードに打刻された時間イコール労働時間とはいえないわけだ。したがって、賃金台帳に実労働時間を記入する際には、カードはあくまで施設管理上のツールであり、労働時間算定の補助手段とすべきである。一般に残業時間のカウントもタイムカードだけで行う企業が多いが、これは使用者に過大な負担を課すことになる。就業後、クラブ活動など私的行為をしていたにも関わらず、活動の終了後に打刻されたのではかなわない。カードに頼らず厳密な労働時間の把握を行いたい。
2008/07/07---人事学
解雇権濫用法理の求めるもの
労働契約法第16条は、労働基準法第18条の2で定められていた解雇権濫用の無効をそっくり移したもの。労基法では第20条によって、解雇予告をするか解雇予告手当を支払えば解雇できるとされているが、それは同法上の規定であって、その手続きを履行しても労働者がすんなり同意するとは限らない。そこで、法廷での争いとなるが、解雇が合理的客観的理由を欠き、社会通念上相当と認められないときは無効、というのが最高裁判例で確定している。その判例を条文化したのが労契法第16条というわけで、就業規則に相当する非違行為があっても、解雇とは過酷に過ぎないかなどを考慮すべきとしている。労契法に違反しても監督指導や罰金を科せられることはないが、争いの行方は予見できるため、無駄な法廷費用をかけることが避けられる。とくに解雇権濫用法理は典型的だ。