労働新聞記事
2007/06/25---ニュース
労組は正社員の職域確保に懸命――労働問題リサーチセンター報告書
多くの労働組合が、請負・派遣労働者(外部人材)の受入れに当たり、正社員の職域・生産ラインの確保に神経を尖らせている実態が、(財)労働問題リサーチセンターの調査研究報告で明らかになった。労働組合では、企業競争力向上につながるとみて基本的に外部人材導入に理解を示しているものの、経営協議会や労使協議会を通じて、職務範囲の限定、正社員に対する比率の目安設定などを経営側に要求し、拡大に歯止めをかけている。外部人材の組織化に取り組む労働組合はみられなかった。
派遣・請負886事業所へ是正指導――東京労働局
東京労働局(大槻勝啓局長)が平成18年度に派遣元・請負事業者を対象に実施した指導監督で、全体の69.5%が労働者派遣法などに違反していたことが分かった。17年度の72.0%に比べわずかに減少したものの依然として高い水準にある。派遣契約書の未締結や労働条件の明示不備、偽装請負などが発覚した886事業所に是正指導した。なかでも業務請負関係では、是正指導総数の53.6%を多重派遣が占めている。
正社員拡大へ委員会設置――埼玉労働局
埼玉労働局(古曳享司局長)は、このほど「正社員雇用拡大プロジェクト委員会」を立ち上げた。平成18年度のフリーター常用雇用化対策の実績を踏まえ、正社員求人全体の確保に力を入れる。各企業を直接訪問し、正規雇用を勧めるとともに、トライアル雇用後の雇入れに伴う奨励金などについて周知させる。経営者団体や商工会議所などにも要請する予定だ。正社員求人を出した企業に対し、特別に各職業安定所が説明会・面接会の場所を無料提供するという。
2007/06/18---ニュース
グループ横断型FA制を創設――オエノンホールディングス
日本弁護士連合会の労働法制委員会は、労働審判手続きに係属した57事件の概略を掲載した事例集をまとめた。多くが調停成立により和解となった事件だが、審判が確定した例や調停不成立により裁判に移行したケースなどがみられる。なかには労働審判手続きを軽視して、言い渡された賃金など約130万円の支払いを拒んだ印刷会社に強制執行が申し立てられた事件、採用を取り消された6人の労働者が請求した慰謝料など750万円が全額認められた審判などもあった。
改正パート法、差別禁止の影響小さい――外食産業
正社員と「同視すべき」パートに対する処遇の差別禁止を盛り込んだ改正パートタイム労働法が成立したのに伴い、(社)日本フードサービス協会(米浜和英会長)は、「外食産業には差別禁止の対象者はほとんどおらず、影響力は小さい」との見方を明らかにした。本紙の取材に答えたもので、職務や人材活用の仕組み、契約期間をみると、正社員と同じ者は見当たらないのが実情という。チェーン展開する飲食店などでは、正社員に店長として店舗管理業務を担当させるなど、パートの職務と一線を画すケースが典型的。正社員は転勤もあり人材活用の仕組みも異なる。しかし、今後、対象者の要件が緩和される恐れがあるとみて、同法の動きに関心を寄せている。
育休取得者 教育係派遣し「在宅講習」――兵庫県
兵庫県は、平成18年度に実施した育児休業取得者の円滑な職場復帰を支援するためのプログラム策定モデル事業の成果を事例集としてまとめた。支援内容の7割が情報提供のみという現状を踏まえ、新商品・新ブランドの説明を復帰後1週間かけて行ったり、教育係による「在宅講習」を実施してレポートを提出させる企業事例などを盛り込んだのが注目される。中小企業にアドバイザーを派遣し、仕事と子育てが両立できる職場環境づくりを後押しするのが同事業のねらいだ。
2007/06/18---ニュース
技術系で20万7000円――本紙・平成20年大卒求人初任給
本紙が行った「平成20年大卒求人初任給調査」によると、平均額は「技術系」20万6569円、「事務・営業系総合職」20万4721円、「同一般職」18万8571円、「営業系」21万1143円となった。技術職、総合職、一般職とも2000円超前年を上回っており、団塊世代の退出や少子化の流れを背景に、好条件を示して若手確保に力を入れ始めている実態が分かった。
仕事の成果公正評価へ新手法――情報サービス業
ワーク・ライフ・バランスに力を入れている(社)情報サービス産業協会(浜口友一会長)は、在宅勤務、裁量労働制など多様な働き方の導入には能力に応じた適切な業務配分と成果に基づく評価が不可欠とみて、新たなマネジメント手法である「仕事管理モデル」の採用を提唱している。プロジェクトの1作業当たりに必要な時間と経済的価値(売値)を試算し、これに基づき業務量を配分するもの。雇用形態や労働時間数、勤務場所が異なっても、仕事の成果が公正に評価できる仕組みになっている。
次世代認定制 50人以下での取得が前進
次世代育成支援対策推進法に基づく認定マークの取得が大手企業を中心に進むなか、徐々に50人以下の中小企業でも取得するケースが出始めている。秋田県の潟Jミテ(社員30人)は、男性の育児休業取得を人材育成の機会と捉え、空いた業務を若手起用の場として生かしている。島根県の樺キ岡塗装店(同20人)は、育児短時間勤務などの制度の充実が若年者の定着につながった。2社はともに経営者の姿勢が積極的で、10年ほど前から育成支援に取り組んでいた。
2007/06/04---ニュース
公的年金併用で1人30万円負担減――小売業などに高齢者雇用ガイドライン
高齢・障害者雇用支援機構は、(社)全国スーパーマーケット協会、(社)日本分析機器工業会など5つの業種別使用者団体に委託し、高齢者雇用促進ガイドラインをまとめた。高齢者のモラールを維持するための柱が、賃金・処遇制度であるとし、在職老齢年金と高年齢雇用継続給付の併給により収入水準を維持しながら人件費コストを1人30万円縮減する方法や、月例給与の原資を退職金に振り替え、支給額決定に当たって人事評価を反映させる例などを紹介している。
技能指導をベテランの評価に――愛知経協提言
愛知県経営者協会(岡部弘会長)は、企業における技能継承を効果的に進めるため、後進の指導・育成を指導者の成果として評価し、処遇に反映させるべきとする報告書「挑む!技術・技能の継承」をまとめた。技能継承における役割を明確化して、指導者となるベテラン層の意欲を高める必要があるとしている。人材育成は短期間で成果が表れないケースが多いため、中長期的な視点から目標を設定し、成果測定を行う工夫も求められるとした。
社会福祉施設 非正規含めた育成計画を――東京社福協提言
東京都社会福祉協議会は、「人材確保と育成に関する現況と提言」をまとめた。6割の福祉施設が「総収入が減少した」「職員確保が困難になった」と回答する一方で、一般・コア職員の3割が「待遇が専門性に見合っていない」と不満を感じていることから、非正規を含めた「職員育成計画」の策定、コア職員の役割と権限の明確化――などを進めるよう提言した。福祉分野での人手不足が危機的な事態となりつつあり、人材の質的向上に向けた取組みが求められると指摘している。
2007/05/28---ニュース
2万事業場に最賃監督――厚労省・19年見込み
厚生労働省は、最低賃金の履行確保を目的とする平成19年の監督指導件数を、前年の2倍となる約2万件に引き上げる。年間計画に沿って実施する約1万件に加えて、6月に全国一斉に行う約1万件を上乗せするもので、年間の監督指導件数としてはここ10年で最高に。一斉監督指導の対象となるのは、最低賃金違反がめだつ衣服・繊維製品製造業や道路旅客運送業、小売業、食料品製造業などの中小事業場となる模様だ。内閣府の「成長力底上げ戦略(基本構想)」の一環である。
中高年齢者の紹介予定派遣で事例集――派遣協会
(社)日本人材派遣協会(日比野三吉彦会長)は、会員企業に対するアンケートとヒアリング調査に基づき、「中高年齢者の紹介予定派遣に係る活用事例集」をまとめた。経理・財務処理や研究開発職など高度なスキルを持った専門的人材を派遣先企業に紹介し、直接雇用へ向けた効果的な手段になっている実態が明らかになっている。一方で、中高年労働者が、派遣先に馴染めなかったり、処遇に不満を持つなどして、直接雇用に結びつかないケースも少なくない。
接客・娯楽業9割に違反――東京労働局
東京労働局(大槻勝啓局長)がまとめた平成18年定期監督等実施結果によると、接客・娯楽業で違反率が最も高く90%近くに達していることが分かった。製造業、保健衛生業、教育研究業でも軒並み80%を超える違反率となっている。36協定を超えて時間外労働させるなどの労働時間に関する違反がめだつ。業種別の特徴をみると、接客・娯楽業では健康診断に関する違反、保健衛生業では割増賃金に関する違反が最も多かった。
2007/05/14---ニュース
ドライバーを遠隔管理――厚労省がITを利用
厚生労働省は、IT(情報技術)を活用した安全衛生管理手法の開発に力を入れ始めた。団塊世代の大量退職に伴い、十分な安全衛生知識を有する労働者の減少が見込まれるため、個人用の携帯端末を与え、事業場内で必要な時に必要な情報を閲覧できるオンラインマニュアルの制作や、カーナビ、移動通信端末などを用いて貨物運送ドライバーのリアルタイム遠隔安全衛生管理の確立をめざしている。いずれも実証試験の段階に来ている。
中核人材不足が深刻に――中小企業白書
中小企業庁は、2007年版中小企業白書を公表した。1990年代以降の若年者雇用の抑制などが影響し、キーパーソン(中核業務を担う代替のきかない人材)やその候補者の不足感が高まっていると指摘、賃金面の処遇のみに偏るのではなく、能力発揮や自己成長につながる人材マネジメントを推進し、長期定着、人材育成に努める必要があると訴えた。今後採用環境が厳しくなるなかで候補者を確保するには、長期雇用を前提とした正規雇用者の獲得に重心を移すことも大切である。
東京労働局――製造、情報サービスに照準
東京労働局(大槻勝啓局長)は平成19年度の行政運営方針をまとめた。需給調整事業部の組織体制を強化するとともに、労働基準部などと連携して製造業と情報サービス業に対する重点的な共同監督を進めていく。特定サービス産業、製造業での請負・派遣などにおける労働災害が増加傾向にあることに対しては、法令に基づく安全衛生管理体制の確立を指導する方針だ。併せて派遣労働者の労災に歯止めをかけるため、派遣先・元への指導を徹底する考えである。
2007/05/07---ニュース
医師、保健師を中小に派遣――厚労省・メンヘル対策で
厚生労働省は4月から、メンタルヘルス不調で休業中の労働者を抱える中小企業への専門家派遣事業をスタートさせるなど、心の健康づくり対策を強化した。派遣された専門家は、労働者が休業から復帰し、継続して働くことができるよう個々のケースに合った職場復帰プログラムを作成する。メンタルヘルスに関する専門知識が不足している産業医がめだつため、1人20時間を目安とした教育研修事業も開始、企業や地域の指導的立場となる人材を育成する。
仕事と生活両立へ認証制度――21世紀職業財団
(財)21世紀職業財団は平成19年度から新たに、企業におけるワーク・ライフ・バランス(WLB)への取組み状況を診断・認証する事業を開始する。育児や介護に対する支援、時間外労働、休日などの実態を総合的に評価し、一定の基準を満たした企業を「WLB企業」として認証するもの。評価基準は10月ごろまでに作成する見通しで、基準をクリアすると、交付される認証マークを活用して社内外にPRできる。働く女性の活躍を後押しするため、社外ネットワークづくりを手助けする企業会員制の「女性活躍サポート・フォーラム」事業もスタートさせた。
不妊治療助成を開始――三菱ふそうバス製造
三菱ふそうバス製造(富山県富山市、田中真二代表取締役社長、700人) は、年額5万円の不妊治療費助成制度を4月1日から開始した。電機連合が2006春闘で、少子化対策として不妊治療の休暇・休職制度を要求し、シャープなど大手が本格的に動き出したのが影響した模様だ。自動車製造業では初の試みという。県や自治体の助成制度を併用すれば最高50万円の給付が受けられる。
2007/04/30---ニュース
非正規社員教育に効率給付――厚労省・助成金
厚生労働省は、非正規労働者の教育訓練や正社員への転換を進める事業主を支援するため、4月からキャリア形成促進助成金を大幅に見直した。従来までの訓練給付金などを統合・再編して、「訓練等支援給付金」を創設、年間計画に基づいて短時間労働者や契約社員に職業能力の高度化などを目的とする教育訓練を行う場合、費用や賃金の2分の1(中小企業)を支援する。同助成金のうち、キャリア・コンサルティング推進給付金は利用実績が伸びず廃止した。
入社3年時にキャリア面談を――企業活力研究所提言
(財)企業活力研究所は、「若手企業人の『働きがい』の向上に向けて」と題する提言をまとめた。企業競争力の源泉となる個人の働きがいを高めるためには、若手と上司との信頼関係づくりが欠かせないと指摘した。入社後3年、10年経過時に上司、人事部による「キャリア開発面談」を実施し、将来の人生設計などを話し合うよう求めている。熟年社員から仕事上の権限を委譲し、責任ある業務を任せるのも効果的とした。
中小の過重労働に歯止めを――大阪労働局19年度方針
大阪労働局(新島良夫局長)は平成19年度の運営方針をまとめた。過労死などの脳・心臓疾患による労災請求の増加しているため、独自に「過重労働防止等キャンペーン」を実施するなど長時間労働対策に重点を置いているのが特徴だ。死亡災害の増加が著しい建設業や製造業に対する監督指導、リスクアセスメントなどの周知にも力を入れるとした。特定分野では、労働基準、職業安定機関と合同で製造業を中心とした派遣・請負の適正化を進めるとともに、地方運輸機関と連携してバス・タクシー業の労働条件改善を図る。
2007/04/30---ニュース
職安と共同監督へ――偽装請負後絶たず・労基行政方針
厚生労働省は、平成19年度労働基準行政の重点施策を明らかにした。依然として製造業での偽装請負が後を絶たないことから、事業場内労働者の「混在」状況を的確に把握し、違反が疑われる場合は職業安定行政との共同監督を行う。長時間労働の抑制では、他の年齢層に比較して問題の多い20歳代後半〜30歳代の労働者に焦点を当て、労働時間管理改善を積極的に支援する考えだ。20年度より小規模企業において医師による面接指導制度が施行されるため、あらゆる機会を通じて制度の周知を図るなど健康確保対策の充実にも力を入れるとした。
安衛スタッフの知識不足深刻――中災防報告
リスクアセスメントが進まないなど労働安全衛生管理部門で問題が生じているのは、専門知識を持った安全衛生スタッフの不足が原因 多くの製造業がこう考えていることが、中央労働災害防止協会の調査報告書で明らかになった。安衛スタッフの人数不足を指摘する企業は2割程度にとどまる一方で、知識不足を訴える割合は6割近くに上っている。とくにメンタルヘルス対策では、知識不足が7割を超えるなど、深刻な状況が浮彫りになった。同報告書では、退職者を再雇用して後進の育成に取り組むよう提言している。
次世代育成支援 幼稚園と連携し「二重保育」――広島労働局
広島労働局(落合淳一局長)は、次世代育成支援を進めたい経営トップに向け20社の取組みを紹介した事例集を作成した(別掲)。一時保育や体調不良時保育にも対応する事業所内託児施設を設けたマツダ鰍はじめ、社外の幼稚園と連携した「二重保育」を運営し、好評を得ている潟Tタケなどの先進的で創意工夫あふれる施策を盛り込んでいる。同労働局は拡充された助成金をバネに中小企業にも広めていきたい考えだ。
2007/04/09---ニュース
新日本型成果主義を提案――生産性本部
社長との食事会や夕礼の充実など年功処遇時代に一般化していた「非金銭的報酬」の復活がカギ――社会経済生産性本部経営アカデミーは、「成果主義時代のモチベーション向上策」と題する研究報告をまとめ、岐路に立つわが国成果主義の改善に向け具体策を提言した。社員の挑戦意欲を掻き立てるはずだった成果主義が、いまや逆にやる気をなくさせ、社内停滞の要因になっているとの見方から、年功処遇時代に浸透していた連帯感や明るい職場の形成を並行させる「新日本型成果主義」に移行する必要があるとしている。
大手派遣会社に事業改善命令――東京労働局
東京労働局(大槻勝啓局長)は、駐車場内の車両誘導作業などに労働者を派遣した大手人材派遣業の潟tルキャスト(東京都渋谷区)に対して事業改善を命令した。同社の業務状況を報告させたところ、全国308支店のうち53支店で、労働者派遣法で禁止している警備業務や建設業務への派遣がみつかった。事業所新設を届け出ないまま業務を行っていた支店の存在も発覚している。同社では、「コンプライアンス推進部」を立ち上げ、再発防止に取り組むとしている。
情報産業 発注者による直接指揮多数――中央労基署
ソフトウエア開発など情報産業での個別紛争が年々めだってきていることが、東京・中央労働基準監督署(南出義泰署長)の平成18年申告状況で明らかになった。業務委託契約を結んでいるにもかかわらず、発注者が直用労働者と同様の労務管理や指揮命令を行うケースが多く、なかには多重派遣の場合もある。労基署が指導すると、「両者が納得して契約しているから違法性はない」と主張する事業主が多数みられ、紛争防止の観点から早急に自主点検を求めていく方針だ。
2007/04/02---ニュース
前年に続き5千円台乗る――本紙が中堅・中小100社集計
本紙が労働組合側から入手した資料に基づいて集計(3月23日現在)したところによると、今春闘において平均賃上げ方式で妥結した中小企業100社の平均妥結額は5150円となった。そのうち前年との比較が可能な88社の平均妥結額は5021円で、前年(4828円)より193円増加している。大手組合が前年に引き続いて賃金改善回答を企業側から引き出したり、中小の賃金底上げ効果を狙った共闘の効果が「2年連続5千円台」という形で表われたといえそうだ。
ゼネコン本社で不適切な時間管理――東京労働局監督結果
東京労働局(大槻勝啓局長)が管内の大手総合建設業の本社・大規模支店15事業場に対して行った臨検監督で、全体の約9割が、申請する残業時間に上限を設定するなど不適切な自己申告制を行っていることが明らかになった。すべての事業場が36協定を締結していたものの、このうちの6割は協定した時間数を超えて時間外労働に従事させていたことも分かった。本社への臨検に先駆けて実施した、建設現場への監督指導では、約6割の現場が、自己申告制の運用など労働時間管理に適切さを欠いていた。
職場実習で即戦力を養成――静岡能開センター
(独)静岡職業能力開発促進センターは、今年度から新たに、若年者を対象として、即戦力になる人材を育てるためのデュアルシステム訓練(企業での実習を組み込んだ訓練)を開始する。職場実習を通じて企業と訓練生との相互理解を促し、ミスマッチを減らすのが大きな狙いだ。受入れ企業は能力を見極めた上でニーズに合った人材を確保できるという利点がある。同県内企業が抱えるものづくり人材不足の改善にもつなげる考えだ。
2007/03/26---ニュース
2年連続で賃金改善――JC回答
自動車や電機など金属関係の大手産別を中心に構成するIMF−JC(金属労協)・加藤裕治議長)が行った春闘要求に対する会社側回答が3月14日、一斉に示された。多くの構成単組が前年実績を上回る回答を引き出すなか、交渉途中で方針転換しながらも賃金改善原資の獲得につなげた電機連合のように、闘争の柔軟化が際立ったのが特徴だ。景気上昇を背景に2年連続の賃金改善も確実となり、今後、中小組合の交渉にどう波及するか注目される。
技能継承・「OJT頼み」浮彫りに――関西労使報告
熟練技能の継承に向けて、OJT以外の対策はあまり講じられていない――こんな企業の実態が、関西労使会議のまとめた「技術・技能・ノウハウの継承に関する労使共同調査報告書」で明らかになった。技能継承に向け体系的な教育訓練が行われていないとして、企業内で定期的な勉強会開催などに取り組む必要があると訴えている。非製造業に対しては、パートなど非正社員を技能継承の対象に含める企業も少なくないため、定着率を高めるための処遇見直しなどを検討するよう提言した。
介護サービス自主点検 3割が時間管理に違反――川崎北労基署
神奈川・川崎北労働基準監督署(金盛政幸署長)は、昨年11〜12月に実施した高齢者入居施設および介護サービス事業場への自主点検結果を受け、事業主・労務管理担当者に対する集団指導を行った。自主点検では、36協定の未締結や変形労働時間制の手続き不備などがめだつほか、介護サービスにおいて移動時間などを労働時間と認めていない事業場が依然として多くみられた。
2007/03/19---ニュース
差別禁止は4〜5%――厚労省がパート改正案を解説
厚生労働省は、今通常国会に提出したパート労働法改正案の法的効果の「概要」をまとめた。パート労働者の4つの勤務態様によって禁止規定や義務規定などの適用の仕方が異なり、法的効果が複雑なため、図表などを用いて分かりやすく整理したもの。新しく規定した差別的取扱い禁止の対象は、職務、人事異動、契約期間などが通常労働者(正社員)と同視できるパート労働者で、全体の4〜5%程度を見込んでいる。時間給、賞与、退職金を含め全て正社員に揃えなければならず、紛争となった場合は、調停の対象となる。
発注元に使用者性認める――福岡労委
福岡県労働委員会(野田進会長)は、乳製品入出荷業務会社の労働組合員が、同社の解散に伴い発注元に雇用確保に関する団体交渉などを求めていた事件で、団交を拒否した日本ミルクコミュニティ(株)を不当労働行為と認定した。出荷会社との間に資本関係はなく、賃金決定など労務管理も行っていなかったが、契約単価引下げの影響を受けて出荷会社が解散した点を重視。雇用引継ぎ関連の団交に応じられるのは発注元以外になかったとして、団交上の使用者性があったと判断した。
労災かくしで4人を一挙送検
福島・相馬労働基準監督署(鈴木康一署長)は、相馬市内の工場設備の建設工事現場で発生した労働災害で、共謀して災害を隠蔽しようとした元請会社の顧問、2次下請会社営業社員、3次下請会社社長、4次下請会社社長を労働安全衛生法第100条(報告等)と刑法60条(共同正犯)違反の疑いで福島地検相馬支部に書類送検した。4人は保身のために治療費支払いや口止めの役割を決め、労災を隠そうとしていた。同時に4人を送検するのは同県内では初めて。
2007/03/12---ニュース
時間労働を0.5人分に――厚労相
障害者雇用率厚生労働省は、短時間労働障害者の雇用率へのカウントや障害者雇用納付金の対象拡大など障害者雇用促進制度の大幅見直しを検討中だ。平成20年に開催する通常国会へ改正法案を提出するとみられる。週20〜30時間労働の重度以外の身体障害者・知的障害者を雇用率にカウントするほか、現在301人以上規模が対象となっている納付金制度を100〜299人規模の中小企業へ拡大する方向である。労働者派遣事業における雇用率へのカウントの方法も改める。
個人別定時退社日の設定を推奨――仕事と生活の調和推進会議
厚生労働省が全国7ブロックに設置した「仕事と生活の調和推進会議」による労働時間等の設定改善に向けた「推進プログラム」策定作業が進んでいる。企業に対し、年次有給休暇の取得促進や所定外労働の削減を求めているが、地域の労働事情を反映した独自対策を打ち出すブロックがめだつ。北海道地区が、単身赴任者対象の所定内短縮や休暇制度の整備を提案したほか、このほど会合を開いた関東甲信越地区では、サービス業などに対し、個人ごとの定時退社日の設定などを訴えるとしている。
ETC事故 レーンを横断させ送検――八王子労基署など
東京・八王子労働基準監督署(花房克好署長)と東京労働局(大槻勝啓局長)は、指導後も高速道路のETCレーンを開放した状態で労働者を横断させ死亡災害を発生させたとして、潟Eェイザ(東京都八王子市)と中日本高速道路(愛知県名古屋市)を、労働安全衛生法第23条(事業者の講ずべき措置等)および刑法第60条(共同正犯)の疑いで東京地検八王子支部に書類送検した。被災労働者は、待機や仮眠、トラブル処理などで1日平均27回もETCレーンを横断していたという。ETC関連の送検は今回で2件目。
2007/03/05---ニュース
企業内OJTに時給600円助成――厚労相
厚生労働省は、中小企業に「実践型人材育成システム」の普及・定着を図るため、4月から助成金を充実させるほか、新たにモデル事業をスタートさせる。団塊世代の大量引退に対処し、ものづくりやサービスの現場を支える若年者の早期戦力化を狙いとするのが同システム。導入企業に対しては、1事業所当たり500万円を上限とする運営費助成などに加え、OJT実施時間につき1人1時間当たり600円の補助と、off−JT期間に支払った賃金・訓練費の3分の1を支給する方針だ。35歳以下の若年者を正社員として採用した場合は、技能継承トライアル雇用奨励金(1人1カ月当たり5万円)の対象にもなる。モデル事業は、事業主団体に委託し、傘下企業での導入を指導する。
目標面接の有効活用を――関西経協提言
関西経営者協会(辻井昭雄会長)は報告書「これからの労使関係」をまとめ、働き方や処遇の多様化で、事業所・職場内の上司・部下間のコミュニケーションがますます重要になっていると訴えた。労使協議制など集団的労使関係におけるコミュニケーションで処遇ルールの大枠を決定し、目標面接などマネジメント上における上司・部下間のコミュニケーションで具体的な運用を決定する2本立ての仕組みが欠かせないと提言している。業務量が増大するなか、上司が管理・評価業務に集中できるように、権限と役割の見直しも必要とした。
運送業者 36協定結ばず送検――仙台労基署
宮城県・仙台労働基準監督署(伊川廣司署長)は、労働者に違法な時間外労働をさせていたとして、仙台市内で貨物運送業を営む丸中運輸(株)(中村浄社長、62人)と同社運行管理者を労働基準法第32条(労働時間)と同法第35条(休日)違反の疑いで仙台地検に書類送検した。同社では36協定を提出せずに、同社労働者に対して約1カ月半で180時間近い時間外労働を行わせ、法定の休日も37日間で1日しかとらせていなかった。同社では運転者が追突事故で死亡する労働災害が発生している。